ブログが日本に上陸して約10年。ブログ再考論

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ブログが日本に本格的に上陸したのは2004年と言われています。Amebaが10周年らしいというのを見かけて、そんなことを思い出した。なんか海老蔵がCMやるらしいですね。ちなみにlivedoorブログの方が早いらしく、2003年開始のようです。

僕がはじめてブログを書いたのは、2005年4月。だいたい毎年書いていたので、ブログ歴約10年になります。まさか10年後の自分がブログを中心に生計を立てているなんて夢にも思わなかった。本稿ではブログという存在を振り返り、ブログについて再考してみたいと思います。

ちなみに僕は自分を「プロブロガー」と名乗ったことはありません。プロフィールに「プロブロガー」となぜか使われていることがあるようで、一応否定しておきたいと思います。

スクリーンショット 2014-04-16 14.27.12鳴海さんはなぜ僕をプロブロガーと称したのか。上記画像内に記事リンクを入れておきました。The Startupは「自称メディア」なので「ブログ」という表記はほとんど使用していません。ですが今日は「ブログを振り返る」という記事なので、ブログとしておきます。矛盾していますが。

「メディア」「ブログ」の違いは運営者自身のスタンスや考えである一方、受け取る読者それぞれで異なる場合があると思っています。特にThe Startupはどちらとも受け取ることができるでしょう。コンテンツの出し手側は受け手にどう受け止められようがそれをコントロールすることはできません。なのでCNETがThe Startupを「個人ブログ」と称するのは仕方ないし、鳴海さんも僕を「プロブロガー」と紹介するのは仕方ないことなのかもしれません。

興味のある人だけどうぞ:梅木雄平のブログ黒歴史10年

前置きが長くなりましたが、僕のブログ黒歴史を振り返りましょう。

■2005.4-2009.2:ドリコムブログ

僕は実はドリコムでブログを書いていました。これは文字通りブログで、大学であったことを書いている日記でした。音楽サークルに入っていたので、音楽の話とかを書いていました。当時は今より物言いがストレートで切れ味があったので、サークル内でよく炎上していました。先輩に向かって「お前、練習してねえかよ」とか言ったこともあります。ただ単に音楽の話を書いていました。

ブログを始めて2ヶ月くらいで「ドリコムピックアップブログ」というのに選ばれて、ドリコムブログのログイン画面に一定期間(1〜2ヶ月)表示されるようになりました。今までは大学の友達に見られていただけなのが、急に全国いろんな人からコメントがくるようになりました。僕は読者を意識したわけでもなく、ただ自分の思ったことを書いていただけです。留年して2回目の1年生で暇だった僕は、コメントをくれた人と直接会ったりしていましたが、特に可愛い人はいませんでした。

当時大学生ブログランキングなるものがあり、狭い世界で自分の考えたことを書いていただけにも関わらず、50位くらいまではいきました。当時の1位に君臨していたのは、あのはあちゅうでした。クリスマスまでに彼氏を作るというブログをやっていました。当時から、ぶっ飛んでますね。はあちゅうと僕は学部は違えど、大学の同級生でもありました。

■2008.12-2009.12:アメブロ

僕はプロフィールに明記しないことが多いですが、実は新卒はサイバーエージェントの子会社にいました。学生時代からフルタイムでそこで働いていました。僕が卒業間際でロサンゼルスで2ヶ月ビジコンみたいなのに出てくると言って、当時の上司と喧嘩して「なんでこんな怒られなきゃいけないんだ…」と泣いたほどでした。

上司は送り出してくれましたが「ブログで活動内容を報告しろ」という命を受け、入社するしさすがにドリコムブログはまずいかと思い、新たにアメブロを開設しました。今見てみると、うわ。。これを公開してたのか。。というレベルの日記を社内の方々に見られていたと思うとゾッとします。

今では意識が高い新卒のブログがサイバーエージェントでは多いようですが、僕がいた環境ではアメブロでそういうブログを書いていた人はいなかった気がします。ちなみに僕の同期ではgori.meというブログを運営しているやつがいますね。

■2009.12-2012.12:Blogger

2009.12で新卒の会社を辞めたので、アメブロからも卒業しました。次に選んだのはBloggerでした。今までのブログと比べて最も無難なブログで、読書ログが多かったようです。社会人2年目になる前にEC会社に転職したのですが、暇だったんですね。本をよく読んだ時期です。あとは4社目に転職した時の週報として使っていました。あまり人も見ていないだろうと思い。

2010年の終わりくらいから、インターネットサービスの分析記事をたまに書いたら、当時流行り始めたTwitterでバズって、そういう記事だけエラいPVが伸びたことが何回かありました。その体験を元に、サムライインキュベートの忘年会で榊原さんや女帝と話していて「そういうブログメディアやってみたら?」ということで2011.1に生まれたのがこのThe Startupです。

■2011.1-The Startup

運営を始めて3年と少しになりますが、当初は会社員でしたので1週間に1本そこそこ気合いを入れて書くくらいでした。当時は榊原砲も今より効果がありましたので、榊原砲の援護を中心に認知が上がりました。その頃はスタートアップを扱うメディアはTech CrunchとTech Waveしかなく、両媒体にない分析を価値軸に置いたコンテンツを意識してきました。

ほとんど批判を浴びずに拡散する記事もあれば、批判されまくる記事もありました。しかし、The Startupを通して僕はスタートアップ業界では相手に事前に知られている確率を徐々に上げていきました。それは営業が苦手な僕にとってはなにより有難いことでした。最近では「可燃性メディア」という表現や「燃えてもいいからよろしく」と言われることもあります。

「The Startupを見た」といって、コンサルティングの依頼をくださるクライアント様や、自分のサービスってどう思いますか?と連絡を下さる起業家の方が増えました。情報発信により情報が自分に集まりやすくなりました。

ブログを続けられない理由:周りを気にし過ぎるから

ブログって多くの人が一度は書いたり、書こうとしたことがあると思います。最近はブログよりより手軽なnoteなどというものも出てきました。しかし、ほとんどの人が継続できません。なぜなのでしょうか。

周りの目を気にしすぎているのが一番の理由ではないか。

ブログを一定期間継続すると必ず誰かしらから何らかのフィードバックをもらえるようになります。それはアクセス解析によるPVの伸びだったり、リアル友達からの声だったり。しかし、フィードバックは必ずしも全てポジティブなものではなく、ネガティブなものもある。ネガティブフィードバックを受けることが嫌で、やめてしまう人が多いのではないかと思う。わざわざリスクとってまで書かなくてもと。その気持ちはよくわかる。

しかしブログを続けているといいこともある。僕は正直にいうと特に何も実績のない人間だ。会社員時代に凄腕営業マンだったわけでもないし、サービスをプロデュースしてヒットさせた経験もない。たまに「実績がないくせに偉そうに言うな」と言われることもある。The Startupで知名度が上がってしまった分、実際の実力と乖離があるであろうことは自分で認識している。ちなみにこんな誹謗中傷がask.fmで飛んでくることもよくある。

スクリーンショット 2014-04-16 15.24.24こういう質問を匿名で送ってくる人は、人生楽しくないんだろうな。。。

それでも情報を発信し続けることで、知見のある人がいろいろ教えてくれることもあるし、読んで役立ったといってもらえることもある。世界中の誰しもに受け入れられるブログなんてない。そんなことわかっているけど、いざ自分が批判に遭うとほとんどの人は自粛してしまう。

周りを気にし過ぎるからブログが続かない人が多いと言っておきながら、僕もそれなりには気にしている。全く反応は気にしないよというほど強い人間ではない。エゴサーチはほとんどしないけど、雷丸め。。。という程度には気にしている。

まとまりがなくなってしまったけど、ブログを書き続けることは意義があることだと思う。たとえ誹謗中傷が多くても。心が折れやすい人にはお勧めできないけど、誹謗中傷は案外耐性が付くものです。それよりも自分が考えていることを広く共有して、誰かがそれに興味を持ち、新たな出会いが生まれたり、書き手側も受け手側も気づきを得ることがある。そういうメリットの方が大きいんじゃないかな。

友人にニヤニヤしながらこう言われたことがある。

「お前、自分で頭いいと思ってるだろ?」

勘違いも甚だしい。自分より頭がいい人などごまんといる。僕は微かにある脳みそを振り絞って考えているだけだ。

僕には伝説の営業力もサービスをスケールさせる能力もないかもしれない。

ただ、書き続ける能力はあったということだ。

これを機に、ぜひ書き手の皆さんのブログ論を聞いてみたいですね。

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