コミュニケーションディレクター森本千絵氏にみるWebのUI/UXの考え方

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最新号のPenが面白かったので紹介します。こういうネタはスタートアップに関連しないUmeki Styleでお届けすることが多いのですが、スタートアップにも応用が利くネタだと思いましたのでこちらでご紹介。

コミュニケーションディレクターの森本千絵氏の今までの仕事がけっこう詳しく紹介されています。私は森本さんのことは存じ上げなかったのですが、Penをパラパラ読んでみて 「面白そう!」と思い買ってみました。

ミスチルのアルバムのジャケットの仕事などをされていたようで、あの衝撃の「SUPER MARKET FANTASY」のジャッケットを手掛けた背景のお話が興味深い。

この抱き合っている男女には、キャラクター設定があって。
それが細かくて。それを知った上でこのジャケットを見ると
ああ、なんか、そうですね。って感じになります。

私自身このアルバムが大好きで、友人と間ではこのアルバムを引っさげた
ライブDVD がヤバいと好評でよく聞き込んだアルバムです。

「エソラ」の歌の入ってない音源を聞いて、森本さんがデザインしたこのジャケットからアルバム名も決まったそうな。

その他にも森本さんのアートワーク事例が今号のPenには沢山載っていますので、興味がある方は読んでみるといいと思います。オススメです。
*私に会う予定がある人などは言ってくれればお貸ししますよ。

人生体験やユーザー体験がより良いサービスを生み出すヒントになる

今回、このネタを敢えてTSで取り上げたのは、Webのプロデューサー/マーケターなどとお話ししていると、出てくる話がWeb起点で発想がWebから逸脱しなくてなんだかな。と無意識ながら感じており、森本さんのような発想の切り口から良いサービスや企画が生まれるんじゃないかな。という問題意識を持ったからです。

森本さんはデスクで考えて企画を生み出しているというよりも、様々な人生体験をきっかけにひらめきを得て、それを森本流の世界観でデザインしてしまう。

プロデューサーやマーケターがいい仕事をするには、様々なユーザー体験が必要でそのユーザー体験を元に自分流に昇華させていくことが必要なんじゃないかなと思います。

超リア充である必要はないのですが、適度にリア充でいろいろな人生体験をしていてWebのプロデューサーであれば様々なサイトのユーザー体験があることがより良いサービスを生み出すヒントになるんじゃないかな。

サービスの特性はプロデューサーの人間的な特徴に類似する傾向にあります。「面白ければいいサービス」というわけではなく「面白い人によって、魅力的なUI、素敵なUXは生まれるんじゃないかな」って思います。

クリエイティブと作品の関係性や、想像の余地を残すこと

今回の「SUPER MARKET FANTASY」の事例に戻ると、ジャケット写真のキャラ設定(特に男の子)を思うと、このアルバムに収録されている曲を彼が歌っていることを想像することができよりアルバムの楽しみ方が一段深まりました。キャラクター設定が自分に少し近かったので、感情移入しやすい。

ジャケット写真が音楽という作品に与えた意味付けや解釈は確実に作品に深みを生み出しており「なぜこの作品のクリエイティブはこうなっているのだろう」と想像力を働かせることで発想が豊かになります。

「想像できるスペースを、空けておくことが大切だ」と森本さんと桜井さんはインタビューの対談でいっていますが芸術作品に限らずWebサービスでもいえることで「その人の中のそのサービス」「その人はそのサービスをどう捉えるか」を考える。

音楽ならCDでは完結しない。ライブならバンドの演奏では完結しない。
ライブならバンドとオーディエンスの間に音楽がある。オーディエンスがその音楽をどう想像しているのかを含めて音楽だ。というのが私の考え。

ユーザー体験の解は1つではないはずで、具体的なユーザー体験を自分でいろいろとしてみたり他のユーザーに聞いてみることはとても大切です。

私は人と会うたびに「普段使うWebサイトやアプリって何?なんで使ってるの?」と興味津々で軽くユーザーインタビューしています。

ちょっと抽象的でまとまりのない文章になってしまいましたが、クリエイティブと作品の関係性を想像したりいろいろな人のいろいろなサービスのユーザー体験を聞いたりすることでtipsが溜まっていき、いろいろなサービスの発想に応用できそうだな、という話でした。

「想像」っていうと簡単にきこえますが、本当に「想像」できている人って少ないと思います。多くの人は目の前にあるものを当たり前だと思って思考を停止している。



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