ハフィントンポスト上陸の際は敢えてコメントしませんでしたが、一段落した頃合いかと思うので、他のブログメディアプラットフォームとの比較をしてみたいと。多くの意見と同様、コメント欄の運用には注目したいとは思うが、メディアとしては現状ほとんど期待していない。まともに読んだ記事も5記事くらい。個人的には読みたい記事があまりない。
ブログメディアプラットフォームは国内ではBLOGOSとcakesもあり、本誌はBLOGOSへの転載を許可している。定常的にコンテンツを提供できるブロガーの数は日本では相当限られており、プラットフォーム側の需要に対し供給が追いついていないのが現状といえる。この状況下を今一度整理する。
書き手としてみると、ハフポの持続可能性にはやはり疑問符
各メディアの特性を比較。持続可能性は本誌独自の判断。そのメディアが書き手に明確なモチベーションを感じさせることができるかに掛かっていると考えています。
■主なモチベーション比較
BLOGOS:ある程度認知のあるブログメディアの更なる認知向上
ハフィントン:厳選された書き手と認められている感?
cakes:厳選された書き手と認められている感と原稿料
開始2ヶ月の日本のハフィントンは「厳選された有識者」によるオリジナル記事提供を打ち出していますが、最初はその「厳選されている感」がモチベーションの源泉となるでしょうが、そのモチベーションは私個人の経験に基づくと3本くらいで消えゆくものではないかと想像します。BLOGOSへの転載を始めた当初にそんな気持ちが少しありましたが、今は特にありません。
cakesは読者が課金するほどのコンテンツなのか?と苦言を何度か呈した本誌ですが、書き手に対するモチベーション設計としては原稿料があります。ここがPVに応じた成果報酬制となり、cakesの有料会員数に相関した配分となれば、原稿1本あたりの単価が上昇していく余地があるので、今後はそのモチベーションが上がっていく可能性があると思っています。実際のシステムはよくわかりませんが。
オウンドメディアの知名度で書き手の戦略は変わる
オンライン上でコンテンツを提供する書き手には2パターンあります。
1:オウンドメディア(自分のブログ)の影響力が一定以上ある
2:他誌への寄稿が多く、オウンドメディアはさほど影響力がない
1は時間がかかりますがプラットフォーマーになり得る可能性がある一方で、2はコンテンツプロバイダーの域を越えず、プラットフォーム側のご都合に合わせ、原稿料を上げていくことでしか価値向上ができません。他誌への寄稿はすぐにキャッシュインがあるため、短期的なキャッシュフローは良いのですが、中長期で考えるとオウンドメディアを育てた方が収益性が向上すると思われます。
我々書き手は、時間と記事ネタというリソースをどう配分して最大限の収益を上げるかということを考えた方が良い。他誌への寄稿は知名度などのブランディングに寄与するし、プラスになることも多い。一方でオウンドメディアを疎かにするとアンコントローラブルな他誌の上でビジネスをし続けることになるので、リスクが高い。
オウンドメディアと寄稿にバランス良くリソースを投下するのが現実路線なのですが、オウンドメディアのみに一気にリソースを投下する戦略を取れるのもアリだよなというか、ガッツあるなと見ていて思ったりもします。オウンドメディアを早く軌道に乗せることが、一番収益性が高いのかも。
以前、謎の対談でご一緒させていただいた大元氏の記事内容には概ね同意。
ハフィントン・ポストへの期待と不安 記事は無償が当たり前となる時代
オリジナル記事の質によると思うが、誰が書いても同じような内容となる記事に関しては今後はログミーなどに取って代わられるだろうし、単なる書き手にとっては今後は大変な時代であろう。ゆえにビジネスセンスがないと生き残っていけないだろう。私も生き残るべく、記事クオリティを上げるだけでなく、ビジデブも頑張らなければ。
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