抱かれてもいいと思わせる投資家の3つの特徴

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まさかのシリーズ化となった「抱かれたいシリーズ」。今回は「抱かれてもいいと思わせる投資家」についてです。本誌ではVCの赤本というコーナーもあるので、日本のベンチャー投資を手掛けている方に多少は面識があります。「抱かれたいVCランキング」でも作ってみると面白いかもしれませんが、燃えそうなのでやめておきます。

注1:本稿での「投資家」は「VC」と定義します。
注2:毎度のことながらの釈明ですが、私はゲイではありません。

1:起業家が困った時、真っ先に相談したいと思える

私も投資家の端くれだったことがあります。当時の上司に、「VCのあるべき姿」「選ばれるVC」とは何かを伺った時に、一番印象的な回答がこの話でした。

起業家は我々一般ピーポーが想像する以上に孤独です。特に「社内の人にまつわる悩みなどは社内では話せないことが多い」という人もいました。起業家が持つ悩みは他の起業家に話して解決することもあるそうです。同じ立場なので理解が早いですし、同じような経験もしているのでしょう。

起業家が何らかの悩みを抱え、困ったなと思った時。この悩みは投資家には相談できないなと思われる程度の投資家は「抱かれたいと思わせる投資家」とは言えないのではないでしょうか。実際に投資家に話せないようなこともあるでしょう。事業数値が思うように伸びないとか。起業家と投資家の関係がギクシャクするのはいただけないですよね。

何でも腹を割って話せる。それくらいの包容力を感じさせ、頼ることができる投資家にこそ、起業家は抱かれたいと思うのではないでしょうか。 

2:事業上の良いディスカッション・パートナーである

起業家によって求める投資家は異なるという前提条件がまずあります。口を出されたくないので、資金だけ出してくれればいいという起業家もいるでしょう。しかし、投資家に資金だけでなく事業ノウハウや知見を求める起業家の方が多いように見受けられます。事業進捗の報告を受け取り、経営会議で寝ているだけの投資家もいると聞きます。

1番の「困った時に真っ先に相談したい」はディフェンシブな面での支えですが、「良いディスカッション・パートナー」はオフェンシブな観点です。当事者目線での投資家のアドバイスが事業戦略の決定に大きな意思決定を与えたり、投資家の人脈から大きなアライアンスを引っ張ってくるなど、ビジデブとしての役割も期待されます。

投資後にIPOをお祈りしているだけの投資家に抱かれたいと思うでしょうか。自ら汗を掻き、(もう最近この言葉は使われませんが)ハンズオンしていく気概のある投資家にこそ抱かれたいと思うでしょう。他の投資先も見ているからこその多様な知見は魅力的なはずです。

3:追加出資枠を持っていそうである

最後はネタながらにテクニカルな話。事業数値が思わしくないと、赤字が続き、予定より早くキャッシュが枯渇しそうという状況に陥るベンチャーも珍しくないでしょう。事業数値が伸びていれば次のファイナンスの確率が上がるでしょうが、伸びていないと受託などで食いつながなければならない場面もあると思います。

そういった時に追加出資枠を持っていそうな投資家は魅力的に見えてしまうでしょう。その投資家が自社のCFO的な役割を果たし、次のラウンドの資金を引っ張ってきてくれそうと思わせられるという感覚でも良い。実際に私は実務で追加出資の検討を迫られたこともありました。投資家はドラえもんではありませんが、起業家が困った時に泣きついたらなんとかしてくれそうかという点も抱かれたいと思わせるポイントといえるでしょう。

以上です。要は「包容力」「物事を前に進める力」「金を引っ張ってくる力」 。これは抱かれたい起業家の特徴とさほど変わらないのかもしれません。通常の恋愛でも大いに共通することである気がします。

【参考URL】
抱かれてもいいと思わせる起業家の3つの特徴

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