僕も学生時代に通った宣伝会議が新設する事業構想大学院の関連雑誌と思われる、月間事業構想にあった記事からこれは面白いと思いご紹介。(ちなみに創刊号のP132:「ソーシャルブランディング戦略のゴール」が元ネタ)
LADY GAGAといえば興味の薄い僕ですら知っているソーシャルメディア活用に長けたアーティスト。twitterのフォロワーは2,800万、Facebookファン数は5,300万だそうです。ちょっと桁が違いますよね。
そうしたソーシャルメディア上での莫大な数のファンという資産をベースに、LADY GAGAはPinterest風のファンサイトとでもいうような「LittleMonsters.com」というSNSを2012年2月に立ち上げていたらしい(僕が知らなかっただけですが)この取り組みはアーティストの新しいメディアとして(そしてマネタイズ手法として)面白いと思います。
■参考URL
レディー・ガガ、SNS「LittleMonsters.com」始動!! Pinterest似と噂
レディ・ガガの新ソーシャルネットワーク「Little Monsters」が世界を変えるか!? from ソシエタ
一方通行な告知ではなくファンの相互交流が可視化
従来もファンクラブのような形でアーティストが定期的に会報誌?をファンに紙面で届けたり、ライブの申込優先権を付与するなどの特典がありましたが、いずれにしてもアーティストからファンへという一方通行的なものでした。ファンからアーティストへのファンレターもありましたが、LittleMonster.comではファンの相互交流が可視化できるところが最大のポイントではないかと思います。(とはいえPinterestのように写真共有を軸にしたコメント、like数、特定のテーマを元にしたチャットルームがあるくらいではありますが)
自分が好きなアーティストについて語りたくても、身近に同じアーティストを好む人がいないと語れないというアンメットニーズを上手く満たしています。ファン同士の相互交流にたまにLADY GAGA自身もコメントで加わるなど、図のような関係が構築でき、ファンのGAGAへのエンゲージメントが上がり、ARPUも向上する作用があると考えられます。
アーティストのオウンドメディアによる付加価値
RADY GAGAがSNSで圧倒的な支持があるという前提条件の下に成り立つモデルではありますが、このLittleMonsters.comのスキームは著名人の新たなビジネスモデルとして有用であると思います。まぐまぐのようなところに高い手数料を取られてコンテンツを配信するのではなく、自前でプラットフォームを構築し、その上にファンを囲う。
【提供付加価値】
・著名人本人とのオンラインコミュニケーションもある
・著名人のコンテンツを通したファン同士の相互交流
【提供者側が受ける恩恵】
・他に依存しないプラットフォームで自身の情報を直接伝えられる
・ファンが何に興味を持っているのかというビッグデータの取得
・エンゲージメント向上によるCDやライブなどの総ARPU向上
AKBとか、Google+とかやってないで、同様のモデルをやれば、更にAPPUを上げられてアーティストとしての寿命も延びると思うのですが。GAGA氏がファンへのサービス精神が旺盛であるというところが、ポイントである気もするので、 ファンサービスが苦手のアーティストには向かないでしょうが。
スケールの違いはあれども、僕が展開しているUmeki Salonも基本的には同じスキームです。こうした著名人が単なるHPではないSNS的なオウンドメディアを持つようになる流れも遠くないでしょう。Facebookページでの交流より一歩も二歩も深い交流を相互に求めたいユーザーはいるでしょうし、アーティストとしても熱狂的なファンは大事な資産です。
今後のこの市場の流れに注目です。「個が活きる世界」とは、こういったアーティストも既存の仕組み乗らないような、より幸せになれるスキームを模索していく世界だと思います。
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