味気ないコマースを一変し、モノにストーリを付加する「ソーシャルコマースの王道」なリブリス

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本日、リブリスの増資のリリースがありましたね。
昨今、日本のスタートアップ界隈でも最注目分野といわれる
ソーシャルコマース。
日本でそのトップランナーを走るのがリブリスといえるでしょう。
私も初めて昨夜出品してみました。

まだ代表の川崎さんとお話しさせて頂いたことはございませんが
Teclosion、SVSでカンファレンスは拝聴させていただいておりましたので
そこで伺ったリブリスの概要に触れ
その後リブリスが何を変えるのか
事業上の肝は何なのかを考察したいと思います。

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■リブリス:9つのアクションをベースとしたクラシファイドサービス
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昨年12月のリリース時に
TLがリブリスで埋まったことをよく覚えているのですが
現在ユーザーは3万人くらいにまで伸び
サイトリニューアルも最近行い
TCの記事にあるようにクロノスのtaiga氏と
エンジェルインベスターの小澤氏が投資したという
面白い資本構成のスタートアップとなっています。

Teclosionの際に小澤さんが「自分がなんとかしてやらなきゃダメだな」
という会社にしか投資しない。
と言っていたのが気になるのですが
個人的には小澤さんが投資しなくてもなんともなるのではないかと思います。

昔のサイトUIを忘れてしまいましたが
アクションは 「ほしい」「あげる」「もっている」ベースに
「ください」「いいね」「コメント」などをする。
現状のサイトUIは優しい雰囲気が感じられて
ユーザービリティも良く、使いやすいサイトだなと感じます。
3×3のアクションをベースに
モノのクラシファイドと地域クラシファイドがあり
セグメンテーションできる、という設計のサービスになっています。
iphoneアプリ対応などもしていくことから
出品トラフィックが増えれば位置情報のリアルタイム性も生きてくるでしょう。

最近トレンドといわれる位置情報サービスですが
それだけがメインで成立するのは4squareくらいで
各種サービスのキラーコンテンツの一部を担う
くらいの立ち位置で今後各スタートアップは位置情報を交えてくるかと思います。

サービスのベースではなく位置情報がなくてもサービスは成立するが
位置情報あったほうが盛り上がるよね。
というスパイス的な使われ方が増えるかと思います。

そこまで動的でリアルタイム性はないかもしれませんが
「手渡しでモノを渡す」トランザクションが多いらしいことも
リブリスにおいて「位置情報」がスパイス的な役割を果たしているといえるでしょう。
僕も配送とかめんどくさいので
あげるなら手渡し希望ですね。
手渡ししてあげたものの感想をまたリブリスで共有して
そこから継続的な関係が生まれる。というストーリーも
素敵だと思います。

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■味気ないコマースを、リブリスは一変する。
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これはSVSでのお話ですが
「デパ地下のコロッケの試食を配るおばちゃんのCVRは高い」
という話が非常に盛り上がりました。

このおばちゃんがコロッケのストーリーを語っているわけではないと思いますが
なんかそのシチュエーションはコロッケを買わざるを得なくなってしまう。
という誰しもが経験したことの事例かと思います。

私は半年だけコマースサイトに携わったことがありますが
商品の特性をファクトで描く商品ページと
写真にこだわるというだけで
正直、あまり面白くなかったという思い出があります。
サイトのスタンスもあるのでそれはそれでいいかと思いますが
商品だけの魅力ではなく
「売っている人の顔が見える」方が
ユーザーは興味を持ちコンバージョンに至ると思うのです。

僕はECではよほどのことがないと買い物はせず
無駄な買い物は一切しません。
たしかに買いにいかずに家で済むし
探していいものがないという無駄な労力も使わなくていいというメリットはありますが
僕は逆にモノを探しにいって
いいものが あればいいしなければしょうがないというスタンスで
服が好きなんですが
高校時代は特に地元で通い詰めたセレクトショップがあって
そこに週に一回くらいフラッと寄って
店員のお姉さんとお話しして
ああ、これいいかも。とかいいながら買ってた。
というユーザーエクペリエンスを持っています。
(実際、お姉さんは高校時代の僕には本当にお姉さんで綺麗だったのですが・・・)

こういう買い物が楽しかったという経験があり
どうも従来のカタログがwebになっただけの静的なコマースに
面白みを感じられませんでした。

リブリスは実際に物の売買というコマースサイトというよりは
物々交換的な色彩が強いサイトに私には見えますが
出品したモノを起点にコミュニケーションが生まれ
トランザクションが成立するという流れは
従来の「リアルコマース」の形にwebが近づいた
画期的な出来事だと思います。

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■コミュニケーションによりストーリーが生成されることもある。
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今までの静的なコマースを
動的でかつ顔が見えるものにした。(twitter IDのリアリティが高ければ)
何らかのコミュニケーションが反応ゼロでない限りは生まれ
そこからトランザクションに発展することもあるし
発展しなくても良い。
そんないい意味で緩い空気がリブリスには流れていると感じます。

トランザクションが目的ではなくコミュニケーションが目的で
楽しんで使う人も出てくるかと思います。
トランザクションしないけどロムっていいねしたりコメントしたりして楽しむ。
そんな楽しみ方もできるでしょう。

中学生の頃とか気になる女の子にGLAYのCDを強引に貸したりして
GLAYネタで盛り上がったりCDを返してもらうときに会えるとか
コミュニケーションのきっかけとしてモノを使うこととか
たまにあるじゃないですか。
若干、大袈裟な例ですが
従来のコマースにはない「コミュニケーションを目的として」楽しめる。
そんな側面もあるかと思います。

アマゾンや楽天だと「静的でカタログ的な」商品があって
それにレビューしたりはできますが
商品側が「静的」なためレビュアーや見ている側からすると
インタラクティブなコミュニケーションが取りにくい。
ヤフオクとかは面倒くさいし金目当てなだけの感じですが
リブリスは出品者とレビュアーや絡んでくる人の顔が見え
トランザクションだけでなくコミュニケーションも楽しめる
受け皿の大きいサービスだと感じます。

ソーシャルコマースというと
「トランザクションのためにソーシャルさせる」
というイメージが私は強かったのですが
「トランザクションだけでなくコミュニケーションも同等かそれ以上に楽しめる」
リブリスはそんなソーシャルコマースの視点を僕に教えてくれました。
まさに「ソーシャル」と「コマース」が同等なサービスですね。

トランザクションの過程にストーリーがあってもいいし
モノを起点にコミュニケーションしてそれがストーリーになってもいい。

にわかに盛り上がってきていてこれからブレイクの予感なので
皆さん使っておいたほうがいいですよ!



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