対GAFAではShopifyに勝機がある?小さいブランドが成立していく時代に

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今日からB Dash Camp 2019 fallのレポートを頑張ります。なんと、B Dash Campは15回目の開催のようです。

毎回、最初のテーマはふわっとしていて非常に記事化しづらくて困っていて、たまにサボっているのですが、頑張りますw 今回はなんというファジーなタイトル。

テーマ:ネット企業の成長はどこに向かうのか

スピーカー:(敬称略)
木村新司 Das Capital SG
佐藤裕介 ヘイ
佐藤航陽 メタップス
國光宏尚 gumi
内藤裕紀 ドリコム

モデレーター:
渡辺洋行 B Dash Ventures

下記の3つがアジェンダで、それに対するフリートークのような感じでした。

・2020年に向けた問題意識
・GAFAとどう向き合うか
・これからの企業価値とは

印象に残った点を絞って紹介します。

貧テックに勝機?

・トランプ現象的なサービス。都心の富裕層から支持されず、庶民から支持されるサービス。(佐藤航陽)
・低所得者層のサブスクやEC支出比率がまだ低いので、機会が残っている(佐藤裕介)

トランプ現象の話は、言い換えると貧テックと言えるかもしれない。田舎のユーザーに支持されている、中国のpinduoduoが伸びてるという話もあった。

GAFAでカバーしきれない、庶民領域のサービス。言い換えると、貧テックはグロースの余地がある。本意ではないと思いますが、個人的にはメルカリも貧テック領域と解釈できます。

案外、GAFAをアクティブに利用していない庶民層というブルーオーシャンが残っているのかもしれません。

ブランド論:対AmazonでShopifyの台頭に期待

・ITにブランドを掛ければ、企業価値を上げやすい(内藤)
・アジアはインフレしているので、これからブランドに接する人が増える。日本はブランド力があるので、GAFA対抗になりうる領域(木村)
・ソーシャル時代、パーソナル時代には(マスの)ブランド構築の難易度が非常に上がっている(佐藤裕介)
・インスタのストーリーはブランド構築のプラットフォームとして成立してきている(内藤)

ブランドの議論と対GAFAでいうと、ブランドは時間軸が長い方が価値が蓄積されやすいため、歴史が浅いGAFAに不利な側面がある。

日本は歴史もあるため、日本文化的コンテンツのブランド価値が相対的に今後上がっていく可能性がある。木村さん曰く、京都に観光客が増えているのは、グローバルで惹かれるコンテンツ力を持つエリアが少なく、京都のコンテンツ力が相対的に強いから。

佐藤裕介さんの話によると、マスのブランドをこれから新規で作りづらくなるので、言い換えると既存のマスブランドの価値も上がりやすいと感じる。ゲームでIPでドラクエとかが強いのは、過去のマスブランドだから。

以前木村さんが「アップルは強い」的なことを仰っていた記憶があり、アップルのような強いマスブランドを新規で構築するのが難しいから、既存のマスブランドとしてますます強くなるというロジックは理解できます。

一方で新規でマスブランドが作りにくい構造にある時代において、下記のShopifyの話は個人的にも同意する話。

・Amazonと逆に走って伸びているのはShopifyで、買収されなければAmazonに時価総額が肉薄する可能性がある。見えてないアセットやブランドがデジタルに上がってきて、成り立たなかったブランドが成り立つ現象が起きている。ShopifyはAirbnbに似ている(佐藤裕介)

小さいブランドが成立しやすい環境ができているので、そのプラットフォームとなるShopifyのポテンシャルは高い。対GAFA、厳密には対AmazonでいうとShopifyは構造的にいけるのではないか?というのは、以前から思ってることです。下記に参考記事を。

なぜ識者が注目しているのか?Shopifyへの投資ロジック(ウメキワークス)

ブランドの話をざっくりまとめると下記の解釈です。

・新規のマスブランドを作りにくいため、既存のマスブランドの価値(例:Apple)が上がる
・小さいブランドが成立しやすくなるため、そのプラットフォームになり得るプレイヤー(Shopify)の価値が上がる

個人的には、このセッションの話は「貧テック領域に勝機ありそう」という話と「ブランド論」の話に集約されるかなと感じました。

最後にオチとして、國光さんのコメントを紹介します。

B2BのSaaSとD2Cは絶対に海外で勝てない!(國光)



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