なぜ僕たちはまだ東京で消耗し続けるのか?

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イケダさんが昨年高知へ引っ越した時期に僕は東京カレンダーWEBの仕事を始めて、今後「東京」コンテンツを強化する方針にあり、東京について考えることがますます増えました。

まだ東京で消耗してるの?というコピーは秀逸で。

たしかに、消耗はするんですよね。でも僕らは消耗したとしても、それ以上のものがあると思っているから、この東京の地で踏ん張っている。

僕は出身が北海道で、慶応大学に入学した2004年に上京して、東京は12年目になります。なぜ東京の大学を選んだのでしょうか。高校生ながらに僕は「北海道大学が神」という北海道の風潮を馬鹿にしていました。なんて視野が狭い奴らなのかと。一生北海道で過ごしてろって思いましたね。もっと広い世界を見たいから東京を選んだのでしょう。当たり前ですが、東京は北海道よりとても広い世界でした。

地元の友達はあまりいませんが、「知ることの幸せと不幸」というのは東京と地方を比較すると実感します。地方には良くも悪くも選択肢がありません。地方の大抵の人は年収1,000万サラリーマンが勝ち組と思っているのでしょうが、東京では年収3,000万を超える経営者や弁護士医者などの専門職がゴロゴロいますし、ご存知の通りスタートアップ業界では億単位の資産を形成する方が少なくありません。地方の人は「キャピタルゲイン」という概念を知らない方がほとんどでしょう。アップサイドを「知らない」のです。

東京

そうしたアップサイドを知らなくとも幸せに生活することはできます。むしろ大した実力がない場合は、アップサイドを知らない方がきっと幸せです。年収1,000万のサラリーマンは、それより上の世界を知らなければ、「自分がヒエラルキーの最上位だ」ということで、誰かと比較して劣等感に苛まれることもなく、それはそれで幸せなんだろうなと。

しかし、僕は好奇心旺盛で知らない世界があるのが嫌だった。上昇志向も強いので、新卒時代などもちろん不遇な時代もあったけど、今に至るまで多くの刺激的な方と知り合える機会もあり、それが純粋に楽しいと感じてる。本誌では栽培マン不要論を唱えていることもあり、「今日と同じ明日」には絶望するタイプの人間です。明日は今日より前進していなければ嫌なんです。

多少仕事で疲れることがあったとしても、成長が消耗を癒してくれます。「成長>消耗」の等式が成り立つ限り、僕は東京から離れることはないと思いますし、好きな仕事しかしていないので、あまり消耗もしません。なので東京は「一旗上げるぞ」じゃないけれど、上昇志向が強く、刺激を求める人には居心地が良いというか、「東京じゃなきゃダメ」という感覚はあるのではないかと思います。ちなみに僕は昔からミーハーでした。札幌に遊びに行く友達に「BEAMSの袋」を俺の分ももらってきてくれ。というような。

なので僕は南武線で死にそうな顔して電車に乗ってる人とかには引いてしまいます。彼らは止むを得ず東京にいる感じで、文字通り「消耗している」んでしょうね。こういう人はイケダさんの勧め通りに、地方へ行った方が輝けるかもしれません。東京は弱肉強食の世界で、ある程度タフでなければ勝ち残れない。今後普通のサラリーマンにとってはますます厳しい状況になっていくのではないでしょうか。地方と比べて東京の方が格差があります。

ちなみに「上昇志向」や「刺激」を求める人は、東京も飽きてしまって、ニューヨーク症候群やパリ症候群に陥る人もいます。僕もその一人で、ニューヨーク症候群に陥ったことがありました。(スタートアップ業界なのに、シリコンバレー症候群には陥りませんでした)。それは29歳から30歳くらいの頃のこと。

しかし、よくよく考えてみると、自分自身の価値を現状で最大化できる場所が東京であり、ニューヨークとか行っても何にもならないと思いました。英語できないし。10年スパンでみると早く海外に出て揉まれた方が、(うまくいけば)能力が上がり人材価値が上がりそうだとも思います。しかし、僕は東京で頑張ることを選んだのです。

東京は「方向性を間違えずに」頑張れば頑張った分だけ、リターンを享受できる街だと感じています。地方でのリターンなど限定的なのです。

みなさんはなぜまだ東京で消耗しているのでしょうか?
みなさんが東京で戦い続ける理由を教えてください。

戦ってるつもりなどない、地元が東京だし。という人もいれば、消耗を感じていないとか、消耗してるけど妻と子供がいて身動きが取れないとか。いろいろと理由があるかと思います。

ちなみに東京圏の地方出身者比率は30-40%のようですね。特に地方出身の皆さんに「あなたの東京論、東京に居続ける理由」を聞いてみたいですね。



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