シェアラブルな心理ポジショニングマップ:@tabbata 砲 @hkunimitsu 砲分析を添えて

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最近、「人はなぜこの記事をシェアするのか?」ということに強い関心があり、SNSをウォッチしています。

感覚的には2:8=投稿者:閲覧者となっており、どこの世界でもそんなもの。むしろSNSは投稿者比率が一般のCGMより高いかもしれません。昨今バイラルメディアがバズワードですが、バイラルメディアはバイラルコンテンツによって成り立つメディア。バイラルコンテンツとはSNSでバズる=SNSと相性が良いコンテンツといえ、SNSと相性の良いパターンを分析しておく必要があります。

SNSで他人の投稿行動を見てその背景にある心理を推測するというのも一つの手ですが、自分の投稿行動を振り返るのは有意義かと思います。なぜ僕たちはその記事を選び、シェアしているのか。その背景に自分のどんな心理があるのかを少し考えます。

*中断のケーススタディー部分は長いので、離脱しそうな方は最後からぜひ読んでみてください。

■目次

1:梅木の場合
2:田端さんの場合
3:国光さんの場合
4:記事のシェア心理ポジショニングマップ

*「記事をシェアしやすい」の造語として記事タイトルでは「シェアラブル」を採用した。

Case1:梅木新聞の場合/最先端だぜ!感

まずは自己分析からです。前提条件として僕がシェアする記事のほとんどが自分の記事ですね。パブリッシャーなので致し方ないです。僕はNewsPicksで他の記事を読んでコメントしている暇があるなら、一本でも多くアウトプットしたい人なんですよね。記事にコメントしてるよりは、記事を書いて頭を整理する。運が良ければその記事に対して多くのフィードバックがくる。この方が学びのサイクルとして自分にとっては最適です。

ではそんな僕がシェアする記事はどんな記事なんでしょうか。10記事分のシェアの心理を自分で推測。

1:BuzzFeed Raises $50M, Renames Video Arm ‘BuzzFeed Motion Pictures’⇒バズフィードの最新動向をちゃんと見てますという心理

2:メルマガの次はオンラインサロン? ホリエモンが月額1万円の「堀江貴文サロン」始動⇒自分と強く関係するニュースで相乗りしたい心理

3:女性誌の写真をスマホに マインドパレット、講談社と配信⇒写真アプリで上場は無理と日頃から主張しているので、再主張

4:マネーゲームの末、高級スーパー成城石井はローソンへ。相乗効果は未知数⇒M&Aへの関心

5:「疲れた男性の癒しに」ヤフー、グラビアアイドルの写真・動画サイト「Kimito」公開⇒NewsPicks内での悪ノリ心理

6:サイバーエージェントがAmeba事業の大改革、人員を半減しネイティブアプリや音楽ストリーミングなど新領域に⇒記事化しないけどコメントして主張しておきたい心理

7:話題沸騰の「ブルーボトルコーヒー」 日本進出の地になぜ“清澄白河”を選んだのか?⇒疑問に思っていたネタ。「ブルーボトルコーヒー」のドヤ感がゼロであるとは否定できない。

8:コンビニ居酒屋という新しいビジネスモデルってエントリがNewsPicksで盛り上がってて面白い。⇒NP内の不毛なコメントにムカついたという心理

9:質の高いライターとコンテンツマーケティングをしたい企業をつなぐContently⇒興味ある領域で、先端的だなと思ったから

10:【イケメン起業家】実力とルックスを兼ね備えた次世代を担う若きイケメン起業家10選⇒悪ノリ

抽象化して場合分けしよう。

最先端だぜ感:2.5本
俺の意見は正しいぜ感:2件
悪ノリ:2本
自分と利害関係:1本
興味領域の意思表示:1本
なるほど感(疑問解決):1本
ムカついた:1本

我ながら面白いな…そして性格が反映されますね。他の人であれば「共感!」とか「速報をみんなにシェアしてお知らせしちゃうぞ☆感」があると思うのですが、特に僕はニュースをシェアする行動をほとんどしません。

最先端だぜ感と俺の意見は正しいぜ感はThe Startupの内容そのものなため、一貫性がある心理です。一方で「悪ノリ」や「ムカついた」という感情で反射的にシェアしている場合も少なからずある。

Case2:田端新聞の場合/情報の総合商社。緩いネタ好き

続いては田端砲の分析に入りましょう。シェアしている記事が多いので分析が大変です。田端さんがなぜその記事を選び、シェアしているのかを僕也に推測します。

1:2014/08/10(日) 雨 東京湾大華火祭が中止になった⇒ニュースですよ+「涙」の一文字から、残念だという感情も見受けられる。

2:DJの心理とはこんな風に・・・。⇒なるほど感

3:続々とAppleに合流するラグジュアリー・ブランドの面々⇒ちょっと主張したい感

4:LINEの「トーク」を運営会社は監視できない?憲法が保障する「通信の秘密」の意味⇒俺、LINEの執行役員だけどLINEの際どい話も平等にシェアするぜ感

5:【10分1000円の奇跡】現役美容師が「QBハウス」に駆け込んでカットして来た話。⇒単純に面白かったYo!

6:Webメディアとバズマーケティングは大手企業の道具で終わるのか?⇒書評あざす!

7:今夜のラブホテルを10秒で予約できるアプリ、グリーが公開 「満室で入れない」問題とおさらば!⇒GREEワロタw 下ネタも定期的にツイートする俺。

8:日本のジャーナリズムは「危ない」 ソーシャル時代に必要な記者のスキル⇒今後日本のジャーナリズムどうなるかな(興味領域の意思表示)

9:簡単に真似できる! プロが教える憧れのテイラー・スウィフト風のアイメイク⇒自社メディアのPRもちょっとしとくか

10:「ネイティブ広告」の議論は、とっとと終わらせよう!⇒ネイティブ広告、バズワードやなあ(興味領域の意思表示)

田端さんの直近の24hのtweetを元に分析しました。

会社書籍など仕事関連:3本
興味領域の意思表示:2.5本
感情を交えたニュース:1.5本
なるほど感:1本
面白い!(ワロタ):1本
下ネタ:1本

田端さんは僕と異なり「最先端だぜ!感」や「俺の話を聞け!感」が実は薄いのではないかと推測します。常日頃の記事のシェア傾向を見ていてもそう思う。個人版ヤフトピといわれる田端さんですが、「戦略論から下ネタまで」というご自身のキャッチにある通り、情報の総合商社といえます。

キュレーションアプリに喩えると、違うだろというツッコミがありそうですが僕がNewsPicks、田端さんがグノシーというイメージです。エンタメネタの比率も割と高いのが田端さんであり、ゆえにビジネスマンに限らない多くのフォロワーを獲得していると思われます。

蛇足ですが、明らかにThe Startupのターゲット読者でない人がコーヒーミーティングで釣れたとき「なんでThe Startup見たの?」と聞くと「田端さんが街コンの記事をシェアしていたから」という回答があり、ターゲティングメディアであるThe Startupでは拾えない層を、ある種のマスメディアといえる田端砲経由で拾えたという実体験がありました。

田端さんは真面目なビジネスネタも拾ってくれますが、緩いネタが好きです。なので街コンの辛辣な分析記事やCA女子関連の記事を好むのかと。

Case3:国光新聞の場合/こんな未来が来ると思うぜ!

最後に国光新聞の分析です。最近NewsPicksを使い始めたようですね。

1:なぜ組織はムダだらけなのか?複雑な企業を解きほぐす、たった6つのシンプルなルール⇒なるほど感+組織どうしよう…感

2:キュレーションメディア「TABI LABO」がピボット——佐々木俊尚氏を共同編集長に迎え、モバイル志向のカルチャーメディアに進化⇒いいね!俺もこれ正しいと思う!という主張

3:ファミ通リニューアル。スマホゲームも家庭用ゲームと同等の扱いへ。⇒これが然るべき未来だよね。という納得感

4:空からすべてお見通し 世界を変える人工衛星ビジネスにGoogleも参入【湯川鶴章】⇒宇宙か…。興味領域の意思表示

5:Xiaomi(小米)が第4世代フラッグシップのAndroidフォンとフィットネスバンドをローンチ⇒ニュース+最先端だぜ感

6:テラスハウス、今年9月で放送終了⇒ニュース+エンタメも興味あるぜ俺!興味領域の意思表示

7:LINE & gumi jump into bed together forming mobile powerhouse⇒書いてくれてあざす!(自社関連)

8:米俳優ロビン・ウィリアムズさん死去、自殺か⇒ニュース+悲しい(共感共有)

9:ヘルメットがついに新しいステージにーースマートヘルメットがクラウドファンディングで1日に60万ドル集める⇒単純にいいね!

10:中国政府がマイクロソフトに「宣戦布告」 当局が独禁法違反容疑で本格調査に着手⇒興味領域の意思表示

直近3hのtwitterから拾いましたが、国光さんは記事のシェアが多すぎですね。情報ジャンキーですね。仕事してるんでしょうかw 田端さんと比べて国光さんの方がビジネス寄り。かつ未来に関するネタを多くシェアしている印象があります。

興味領域の意思表示:3本
最先端だぜ感:1.5本
主張:1.5本
なるほど感:1.5本
共感共有:2本
自社関連:1本

国光さんは田端さんよりNewsPicksと相性が良さそう。国光さんも下ネタなどエンタメ系のシェアもたまにありますが、その比率は田端さんより高くない印象です。

記事をシェアする心理のパターン分析

ケーススタディーが長くなりましたが、生データを元に分析することは大事です。抽象化しても全然MECEではありませんでしたが、堅い論文ではないのでご容赦下さい。3者の心理分析を元に僕なりにこうプロットしてみた。青はクールな感情、赤やオレンジは高揚する感情。のつもり。

スクリーンショット 2014-08-12 12.16.43

これをメディアや記事単位で具体例を置いてプロットするとこんな感じ。

スクリーンショット 2014-08-12 12.36.48まあシェアされる時は背後にこんな心理があるという話を具体化するとこうなるのではないでしょうか。ということです。

この記事が仮にシェアされるのであれば「納得!」「いや俺はこう思う(否定)」「俺ならこういう心理でシェアするかも(共感共有?)」あたりが想定されますかね。全然シェアされないと悲しいけどw

バイラルメディアはバイラルを繰り返すとバイラル体質になるという説がありますが、The Startupでは左上を意図的に攻めているので、オピニオン出しただけで左上の反応を反射的にする読者が一定規模でいそう。

記事がバイラルした時は「PVうぇ〜い!」ではなく、なぜバイラルしたのか。読者のどの心理に刺さって、シェアという行動を誘発したのかを振り返って知見として持っておけば、再現可能性が高まるはずです。

ポジショニングマップのどの心理であなたは記事をシェアしますか?マップにはない他の心理はあるでしょうか?ぜひNewsPicksなどでコメント下さい。

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今日も適当にツイート中。 @umekida

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