ウェブ接客サービス「Karte」を運営する株式会社プレイドが起業のファイナンスで有名な磯崎哲也氏率いるフェムト・グロースキャピタルから1.5億円を調達したと、2014年7月2日に発表した。
Karteはまだローンチ前のサービス。「ウェブ接客」と言われてもピンとこないかもしれないが、最初は主にEC事業者向けに展開したいとプレイドCEOの倉橋氏は語る。倉橋氏は楽天出身であり、楽天市場での包括的な業務経験から、Karteの構想に至ったという。
上記が管理画面の一部だ。ECサイトでの利用と仮定して、このユーザーが何回訪問して、今までいくらこのサイト上で買い物しているのか。CVRはどれくらいなのか。などといったきめ細かなデータがリアルタイムで取得できる。このデータを活かして、事業者側は個別カスタマイズされた「接客」が可能となる。例えば、100回訪問して購入頻度も高い「上客」に対して、「上客限定先行サマーセール」などのお知らせをプッシュ通知できる。
これはECに限らず高級商材、例えば不動産での接客などにも応用できるだろう。Karteは詳細はまだ決まっていないとのことだが、月額数千円から利用でき、サイト規模に応じて課金額が変動していくイメージだ。
KarteはECサイトに「付加価値」を付けるツールサービス
こうしたB2Bツールサービスといえば、KAIZEN PlatformのplanBCDを思い起こさせる。planBCDはユーザー獲得までのABテストのチューニングに強い印象だが、Karteはユーザー獲得後のユーザーステータスに応じた接客が可能であるという棲み分けと筆者は理解している。
Karteはサイト上でのユーザー体験を改善しているというよりは、今までサイト上での接客などほぼなかった(サイトに来たユーザーはリアル店舗でいえば、「どうぞご自由にご覧下さい」といわば放置されてきたとえいる)ところに、付加価値を付けるサービスといえよう。
余談だが筆者が想像しやすいKarteの使い方として、Umeki Salonを挙げよう。シナプス上でログインしているユーザーのデータがリアルタイムで取得でき、「倉橋さん、サロンのページ10回くらい見ましたよね!?お待ちしてます!」などのメッセージが送れるようになると、CVRが上がり、サロンユーザーが増えるという話だ。
KarteはEC事業者からの導入を進めたいとしているが、導入をスムーズに進めるために、EC情報に特化したオウンドメディアShopping Tribeを著名ブログTECH SE7ENのイイヅカ氏が運営しており、既に月間20万PVの規模に成長しているという。スタートアップ業界でもオウンドメディアが機能している数少ない例といえるだろう。B2Bはコンテンツでの集客と相性が良いので、もっと様々な事例が出てくるといいと思うんですけどね。
以上、KarteはUmeki SalonのCVRを上げるためにも導入したいサービスだと思えたので、EC事業者にも強いニーズがあるだろうなと思いました。
Gunosy木村さんも参加する、会員数280名突破のUmeki Salon
内容の参考:Gunosy木村氏の降臨、野村證券の近未来的なIPO時価格算定方法など
230席ほぼ満席なんだけどね。キュレーションメディアサミット。
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