フリマアプリ市場は国内ではメルカリが独走態勢に入ったと噂されていますが、北米を起点に日本人がこの市場で戦おうとしている。10secというフリマアプリを運営する正田英之氏だ。同サービスはついこの週末に行われたサイバーエージェント主催スタートアップ版あした会議で優勝し、サイバーエージェント本体からの「投資検討ライン」に乗ったようだ。
*同イベントからはU-NOTEやファクトリエなど、5社が投資検討ラインに乗ったと推測されている。
10secは以前はinstamallという名前でインキュベイトキャンプ5thで3位に入賞し、伝説の投資家であるインキュベイトファンド赤浦徹氏をシードラウンドで投資家に迎えている。
*instamallという名前はinstagaramの利用規約変更で、使用NGとなったようで、10secに改名したようだ。
10secはinstagramのハッシュタグを利用したフリマアプリ
instagramにはハッシュタグ機能がある。米国では投稿に「sale」などハッシュタグを付けて実際に取引が行われているという。
「sale」というハッシュタグ付きの写真投稿は左の写真のように約630万件にも上る。
10secはそうした売買に関するハッシュタグ情報をアグリゲートするアプリだ。
アプリもwebサービスも米国からしか見れないという徹底ぶりのため、リンクを貼れないしサービスを触っていないのだが、下の写真が実際のUIだという。
10secは既存プラットフォームを上手く活かした好例
10secはinstagramという既存のプラットフォームのデータを上手く活用するという点においてシンプルで秀逸なコンセプトだと思ったし、現にインキュベイトキャンプ5thでも好評だったことを覚えている。(同イベント時はメディア露出NGということで紹介を控えた)
スタートアップではFacebookログインをデフォルトにするような連携ばかりが目立つ中で、instagramを活用したサービスは見たことがない。既にハッシュタグで市場が成立しているところに対して、データをアグリゲートして見せ方を変えることでサービスとして成り立たせるという考え方だ。これは発想の転換だなあと思った。
10secは2013年11月にinstagramのユーザー数が多い北米からβ版をリリース。北米からということでオペレーションの難易度が格段に高そうだが、コンセプトも良いし、既に市場が存在するというのが良くて手堅い。2014年に入ってスタートアップへの投資が更に活発化しているが、このサービスは数億円投下して勝負するに値する事業だと思う。
【本日のQ&A】
読者の皆さんは10secはスケールできると思いますか?できないと思いますか?その理由と共にNewsPicksなどでコメント下さい。単純にこのサービスをどう思うか。という感想でも良いので是非。
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