#ブロガソン イベントは話を聞く場ではなく、人と出会う場

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7本目!ラストです。愛すべき後輩、小俣ごーき氏のリクエストでブロガソンを締めたいと思います。

昨年あたりからIT業界ではとてもイベントが多いですが、小俣氏曰く「イベントに登壇している人は大体何かしらで成功している人であり、登壇者が自らの成功要因を正確に把握しているのか否かに疑問があり、そうした話を聞いて鵜呑みにしてしまう可能性がある」との意見がありました。

これはご指摘の通りではあるのですが、鵜呑みにするか否かは聴衆のスキルの問題ですので、この件については「自分の頭で考えてね、そんじゃねー」という感じです。人の話を聞くかどうかはその人次第です。以上。
このネタからヒントを得て「イベントの価値」を掘り下げます。

■お偉い人のお話を拝聴するだけのイベントはつまらない

一番多いイベントのパターンですが、お偉い人の講演であったり、パネルディスカッションを拝聴し、終了後は列をなして「今日の講演面白かったです!ぜひ名刺交換を!」という話。これが僕はとても苦手ですし、話を聞くだけならustreamでいいだろ!と思う人も少なくないでしょう。

こうしたイベントは会場まで足を運ぶ意義を見出しにくいイベントです。講演者と聴衆者という関係では距離がありため、聴衆者としてありがたく名詞をいただけても、何かしらの次のアクションには結びつきにくいかと思います。講演者側からすると多くの人と挨拶するので、よほどインパクトがないと相手のことを明確に覚えられない場合が多いでしょう。

私の場合、こうしたイベントに聴衆者として仮に足を運んだとしても、講演者に自分から挨拶しにはいきません。講演者が既にこちらを知って頂いている場合のみ、アプローチします。認知がない中でアプローチしても非効率で、のちのち仲良くなれたとしても最初の印象が薄いため、興味があってもグッとこらえてアプローチしません。逆に認知していただいている人とイベントではじめて出会った時には会話が弾みやすく、関係を築きやすいです。じゃあ今度飯でもとなり、深い関係へ発展します。

講演する側で行く時は、他のパネルの方と仲良くなれるなどのメリットはありますが、おもしろい話をしないと聴衆に悪いなー。というプレッシャーはありますね。

■インタラクティブなワークショップがあるイベントは価値がある

上記のような考えのため、基本的には一方向的なお話を聞くイベントには行きませんし、非リアなため懇親会などの浅い会話に終始するパーチーも苦手なため、滅多に行きません。(懇親会になったらこっそり抜けていることが多いです)

つい先日、すごいCGMサミットを主催しましたが、このようなユーザー体験をベースとした思想があり、参加者全員によるディスカッションをキラーコンテンツとしました。それも人的なレコメンドロジックに基づいて。そもそもパネルなどの時点で押してしまったので、オペレーションは深く反省しているのですが、アンケート結果を見ると、それなりにディスカッションは満足度が高かったようで、潜在ニーズの仮説は当たったといえるでしょう。

少人数でのイベントの際はディスカッションをメインに組み立てるのですが、大規模イベント(今回は100人近くの動員でした)でのディスカッションの導入は始めてであり実験的にやったので、いろいろ課題が見えてタメになりました。オペレーションの難易度は上がりますが、大人数だからこそ、参加者同士の接点を増やす仕組みが大切だなと思いました。

懇親会で名詞を配り歩いて浅い挨拶をするだけでなく、それなりに時間をかけて議論すればより関係を作りやすいはずです。( オペレーション上、時間が少なかったのが申し訳なかったです)この辺の設計をもっと凝るのが課題かなと感じました。(ファシリテートが雑なのはドンマイですw)

■オフラインイベントの本質的な価値は「出会い」

イベントの価値は主に2つ。

▷思考目的:自分が知らない話を聞いて、思考を深めたい
▷出会い目的:meetupによって刺激的な知り合いを増やしたい

最新の話を聞きたいだけならustreamでも十分なわけで、その方が調べものをしながら聞けるので、効率的でしょう。 なんだかんだで皆さん、新しい出会いが欲しいと思うのです。しかも知的に刺激的な。そういう知り合いができて、議論することで思考も深まるでしょう。(稀にそのイベントに行くことで知り合いに多く出会える「同窓会」的なものがあり、同窓会の代替機能としてのイベント価値というのもあると思います)

なので出会える仕組み。これがイベント設計において重要だと思います。運営者としては野放しにする方が楽なのですが、この出会える施策の努力の有無は大事だと思います。

話を聞くだけのイベントならustreamでいい。同窓会的な感覚で人と会って近況を報告し合いまたビジネスに繋がる。もしくは新しい人との有益な出会いがある。イベントに出席する際はこの辺をKPIとしてROIを図るといいかと思います。「事前に誰が参加するか」がわかると計算しやすくなるのでいいですよね。



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