教育はブランドに投資をし費用対効果を求める。EdTechはブランド化が鍵?

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しまじろうは、ゾンビ化するEdTechたちを買収するだろうかという記事に対してNewsPicks上で多くのご意見をいただきました。ありがとうございます。折角いいご意見をいただいているので、気になるご意見を抜粋してさらに思考を深める記事を本稿でご提供できればと思います。

教育はブランドに対価を支払う。短期で実績を可視化したい

スクリーンショット 2014-04-06 22.06.05このお二人のご意見が僕には参考になりました。まずはブランド論の話を。

教育商材にお金を払う時の意思決定は商品のブランド力に大きく依存するという説。「しまじろうは一日にしてならず」というご意見もあるとおり、手軽な商品ではない場合が多いことから、意思決定する際に既に自分が知っているブランドか否かでだいぶ変わる気がします。

たとえばSkype英会話市場を考えましょう。僕は一応複数サービス知っていますが、それでもレアジョブの知名度がだんとつなので、始めるならレアジョブかなあと思います。ラングリッチやDMM英会話と比較するという面倒な作業は省く可能性が高い。月額5,000円程度ですし。

関係各者からご意見をいただきましたが、DMM英会話がかなり追い上げている市場のようで、DMM英会話がDMMの資本力でガンガンTVCMとかやっていけば知名度でレアジョブを凌駕し、価格競争力もありそうなので逆転する。というシナリオもありそうです。

そして教育は消費材というよりかは投資対象である場合が多いと思うので、目に見える効果を実感できるかが重要(これがLTVを伸ばせる肝になる)というご意見にも納得です。英会話であればTOEICのスピーキングテストの点数がすぐに上がったとかでしょうか。ゲーミフィケーション要素を上手に取り入れると良いかもしれません。

最後に加藤さんの「EdTech版価格コムに需要あるんじゃないか?」という説ですがこれは盲点でした。ですが、価格コム的なサイトは更新性が重要(だと思う)ので、EdTechサービスをまとめるだけじゃ難しいかもしれません。CPAはたしかに高そうなので、送客課金で儲けられそうですが。この辺はじげんが手掛けるバーティカルメディア事業っぽいですが、情報の更新性が乏しく現実感がないかも。

各EdTechがオウンドメディア作って、その情報を更新していく手法が考えられますが、アーリーステージのスタートアップに良質なオウンドメディアを運営する体力はほぼありません。

スケールしない理由:市場の小ささ×短いライフタイム

スクリーンショット 2014-04-07 11.18.04こんな意見も。敢えてここでは強気にいいますが「考察してほしいところ」とコメントするのではなく、「自分ならこう思いますが」と建設的に意見してほしいところです。西村さんは全く悪意がないと思いますが(悪意のあるコメントに僕は一切反応しませんので)、記事に対する批判だけで終わる人は多いので、もう一歩踏み込んで自分で考えた意見を述べてほしいですね。「考察してほしいところ」だと完全に他人任せですよね。我々書き手は批判される宿命なので仕方ない点ではありますが。

とはいえ、僕も引っ掛かった点だったのでもう少し掘り下げましょう。結論としては、市場が小さいからで十分説明はつくと思うのですが、強いてあげればユーザーのライフタイムの短さが挙げられると思う。中高生向けか大人向けでも異なりますが。前提条件として月額課金サービスであると想定して論を進めます。

■中高生向け:ブランド力による浸透率の高さが鍵

しまじろうほどのブランド力があり、中高生への浸透率が高ければ毎年一定の新規獲得を続けられるでしょうが。そこまで持っていくのがかなり難易度が高い。そのレベルにいけば上手くいけばライフタイム3年とか取れますので、スケールできるかもしれません。

■大人向け:課金し続けるインセンティブが薄い

Skype英会話に2、3年課金し続ける人が大多数という状況は考えにくいかなと。クックパッドみたいなサービスであれば主婦が半永久的に課金するシナリオが十分想定されますが、月額300円サービスと違い月額5,000円程度のサービスであれば、使わなくなると解約されにくいのではないか。前回の記事でレアジョブの平均ライフタイムを1年と仮置きしましたが、ここはもっと短いかもしれません。

マネタイズの点では、もっと高単価で取れないかとか、資格系に需要があるのではないかという意見が見られました。資格市場はボロく儲けやすいので、たしかにアリですね。

コメントを有効活用して記事を作成する編集手法

今回は実験的にNewsPicksのコメントを軸に記事を作ってみました。

①:The Startupでオピニオン記事を出す
②:NewsPicksを中心に良質な意見が来る
③:NewsPicksの意見を活かした記事を作る

こういったコンテンツ製造過程を経ることで、当該トピックに対する筆者ないしは読者の思考が深まるはずです。これははてぶのような不毛なコメントからだけではできない編集であり、NewsPicksの価値をメディアに還元したコンテンツ制作手法です。

完璧な絶望が存在しないように、完璧な分析や意見は存在しません。そのことを念頭に置いた上で、僕は限られた時間内で考えたことを発信します。そこでNewsPicksを中心とした様々な意見をソーシャルメディアや直接メッセージいただくことで、自分の中でそのトピックに対する理解が深まります。

たしかに甘い分析を出してやっちまったなということもありますし、レピュテーションリスク上、良くないこともあるでしょう。しかし、こういう情報発信をしていて一番得をするのは自分自身です。色んな方が無料でオープンに意見してくださるわけですから、思考が深まり勉強になります。これは3年前にThe Startupを始めたときと変わらないですね。

オピニオンを出していればブーメランで批判オピニオンもたくさんくるので、それを全部真に受けていたら続きませんが、一つ一つの意見を謙虚に受け止めるのも必要だよなあと思います。

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