2015年2月→2017年4月の国内ネット企業時価総額推移:7割の企業が上昇

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日頃提供している「TS100」のデータが溜まってきたので、初期に計測した2015年2月と直近計測の2017年4月3日の時価総額比較をジャンル別にお届けします。

MC

注記:厳密には2015年2月にデータ取得できていない銘柄もあるため、補足に計測時期を記載。単位は日経平均以外は億円

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まずベースとして、この2年2ヶ月の日経平均の上昇幅は109%でした。

メディア企業は14社中12社が上昇。下落は御家騒動のクックパッドと、価格コムが不振のカカクコムの2社のみ。リクルートやLINEといった比較的観測期間が短い銘柄以外では、120%以上の成長率を示す銘柄が多数でした。

メディアという領域の特性上、一旦ブランドを作ればその後一定期間は収益を上げ続けやすく、中長期の投資に向いている領域といえます。価格コムのように老舗メディアのピークアウトはあるでしょうが、かなり長期間にわたって第一線のメディアだった気がします。

エス・エム・エスの伸びがずば抜けており、ここは別途記事にしたいと思います。

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続いてはゲーム。ボラティリティーが激しく、12社中7社がマイナスに。面白いことに、DeNAは2年2ヶ月で比較すると高い伸びを示しており、WELQショック前の2016年10月には5,500億の時価総額。これは2015年2月と比較すると250%超の伸びでした。

一方のGREEは横ばい。ここ2年でDeNAと時価総額の差は確実についています。売上比率はゲームが圧倒的とはいえ、DeNAがゲーム以外のイメージも市場に植え付けにいったことが、GREEとの差になっている気がします。共にゲームで大きく当たっているわけではないので。

mixiはかろうじて維持しているものの、パズドラのガンホーや、白猫のコロプラは半分以下の時価総額に。盛者必衰が激しい領域で、中長期投資には不向きでしょう。

EC領域ではスタートトゥデイとGMOPG(決済)が凄まじい伸び。今回の観測の1位2位でした。楽天と角川ドワンゴ以外はプラス推移。楽天はじわじわと下がり調子で復調の兆しがあまりなさそう。

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広告領域は7社中5社がプラス。2015年2月はスマホリワードやアフィリエイトバブルがあり、それの崩壊を受けて、ファンコミとアドウェイズが大幅に下げる。他領域は堅調な伸び。

インターネット広告が毎年伸びていることを考えると、ネット広告企業各社の業績はどの企業かは伸びることは自明。スマホ広告に強いセプテーニが伸ばしましたが、時流に沿った商材で強みを出せる企業の業績と株価が伸びやすいといえます。

最後の新興領域は10社中4社は計測時は未上場。その4社は上場時の初値からはプラスに転じているので、いずれも上場ゴール案件とは化していません。10社中2社がマイナス。

まとめると

・2015.2→2017.4の日経平均の伸びは109%
・今回調査対象の51社中、上昇は36社、下落は15社。
・主要ネット銘柄の上昇確率は約70%
・メディア、ゲーム、EC、広告の主要4セクターで中長期で株価が伸びる確率が高いのは「メディア」

このような過去データから、中長期の投資アイディアを立てても面白いかと思います。

これらのデータは、TheStartup読者であれば希望を出せば無料で閲覧できる「インターネット企業時価総額推移TS100」のgoogle docsにデータがございます。下記内容でFBメッセージを私まで。

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名前:例 梅木雄平
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TheStartupへの感想:詳しければ詳しいほと嬉しいです。ここがない人には共有しません。
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以上です。



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