前回の11号を出した3月から3ヶ月ぶりの月刊サロンです。2015.6.18時点では478名。何気に3ヶ月で90人くらいグロースしています。新規募集はもう少し受け付けますので気になる方は今のうちに。
スタートアップ領域ネタ:3件
■1:アーリーステージの投資家の競争環境。エンジェル優位説
日本国内においてアーリーステージでのスタートアップへの出資とは3,000万円くらいまでを指すでしょうか。シードステージは300万円程度でシードアクセラレーターというバズワードがありましたが、今や壊滅的な状況。
そこで3,000万円前後のアーリーステージの供給プレイヤーとしてはインキュベイトファンド、CAV、EAST VENTURESなどが主流でしょうが、この市場に元グノシー木村新司氏やフリークアウト佐藤祐介氏のような上場を経験したエンジェル投資家が登場しています。起業家側も様々なランクがあり、シリアルアントレプレナーから大企業のエース級のエリートプレイヤー、そこそこのプレイヤー、栽培マンなどです。
上のプレイヤーになればなるほど、IPO経験のあるエンジェル投資家を選ぶ傾向が強まっているのではないかと本誌界隈の情報を元に仮説を立てました。VC間でも競争はあれども、最強のアーリーステージの企業はIPO経験のある事業も資本政策経験も豊富なエンジェルではないかという気がしています。そういう話をサロンでしていました。
■2:バイラルメディアは本当にゴミだった?
2014年の6月ごろ流行の兆しを見せていたバイラルメディアでしたが、TheStartup主催の「キュレーションメディアサミット」により「バイラルメディアはゴミじゃないYO」論争がありました。「ゴミじゃないYO」と言い放ったサイバーエージェント渡辺編集長率いるスポットライトが山本一郎さんに度々取り上げられながらも結果的には現段階ではトップといえそう。
一方の「CuRazy」や「TABI LABO」といったプレイヤーはPV頭打ちという話も耳にしており、厳しい様相です。サロン内ではバイラルメディア否定はの田端さんと梅木で「スポットライトはいくら儲かる事業なのか」を算出し、「赤字にならなければCAはやり続けるだろう」という結論に至りました。
■3:キュレーションメディアLocariの売却額は20億円か?
バイラルメディアとは隣だったのに案外上手くいっているキュレーションメディア。その中でもmeryに類似しているともいわれる女性向けキュレーションメディア「Locari」を運営するwonder shakeが売却市場に出回っているという話を耳にしており、一説には20億バリューでの交渉があるという話も聞きました。いくらで決着するかはわかりませんが、どこかが買収するかとは思います。
株式関連:freeeの減資についてなど3件
■4:なぜfreeeは3.1億減資したのか
freeeの減資のニュースが出た際に。減資など玄人じゃないとわからないようなネタを監査法人の方に解説いただきました。筆者のような素人だと色々と勘ぐってしまうところですが、資本金を5億円以上だと大会社となってしまいコストがかかる。そのコストを削減するために減資して資本金を5億円以下に抑えたのではないかと。ただ、増資の際にそれくらい把握しているはずで、なぜ増資後に減資で戻すのかという点は引っかかりましたが。
■5:なぜGMOは親子上場が多いのか。そもそも親子上場って?
2014年はGMO関連子会社の上場が何件かありましたが、時価総額は芳しくなく、なぜこの規模で上場させるのか?と疑問を持っていました。
親子上場は2015年6月現在においては市場からは好ましく思われていないようです。グループ内取引やグループ内再編などによる非上場化などにおいて子会社の少数株主にとって不利益となることが多いらしく、資本市場の論理に沿えば、原則的にしないほうが良さそうです。GMOは熊谷社長がより多くの上場企業経営者を輩出したいから、そうしているのであり、企業戦略上の観点ではなさそうな気がします。
■6:なぜ上場企業はたまに自社株買いするの?
たまに決算発表の後に自社株買いを発表することがあります。あれはなんなのでしょうか?投資に詳しい方に回答いただきました。
・「自社の現金を使って自社の株を買う」ので「将来、自社株が上がる自信があるよ」とアピールすることになる。
・IPO直後に自社株買いする会社の心理は「上場後の株価が低迷してるけど、俺の実力はまだこんなもんじゃないぜ、絶対これから株価上がるから今に見とけ」という感じ。ただ、その資金はIPOで調達しており、事業に投資するより自社株を買った方が良いという判断はいかがなものか。と資本市場からは見られる。
2014年6月にIPOして最近下方修正したのちに自社株買いしてるイグニスはなにしとんねんという話ですね。
経営者のメンタルマネジメントなど、経営論:2件
■7:経営者のメンタルマネジメント
人をマネジメントする前に、経営者はどう自分自身のメンタルをマネジメントしているのか。経営は辛いことが多いので、モチベーションに左右されるともたない説や、バックアッププランをいつも用意して上手くいかなければそっちに切り替えて痛くもかゆくもないと思う「鈍感力」が大事という説も。自分がコントロールできない物事は「期待しない」ことも大切だという話がありました。
■8:従業員がどうすれば「報われている」と感じることができるか
仕事を通して、給与を上げるなどの経済的ではなく、やりがいというか会社で仕事をしていてどのように報われているなと感じさせることができるかという話。いくら稼いでいても、たまに何のために仕事してるんだっけと虚しくなることもあります。そこで有名経営者からあった回答が「自然と褒め合う組織を作る」ことです。強引な表彰とかではなく。
企業が継続的に努力することができるようにするには、「無理をしない→結果の見える化→やっていて楽しい→報われた感」であると。程よい相互関係と自立が鍵であると。付加価値を出すという成功体験を積ませて「楽しいし結果も出ている」という状態を認識させるのが良いのではないかと。これはかなり腹落ちした話でした。
2015年6月には40人規模の西麻布BBQオフ会を実施したりもしました。
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