co-ba Visionary pitchにみるPitchのシンプルで重要な要素

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1/22(日)に私が入居しているコワーキングスペースco-baで、スタートアップ系サービスを対象としたPitchコンテストがありました。今回は「Visionary」Pitchということで、ありふれたPitchコンテストではなくVisionにフォーカスした大会でした。

10のサービスが参加し50人前後の聴衆の投票より、Grow!が優勝しました!おめでとうございます!

僭越ながら私も審査員を務めさせていただきました。各社のサービス内容はもうご存知のところも多いかと思いますので、Pitchにおいて重要な要素であろう「Vision」と「Skill」にフォーカスし今回の大会をハイライトしたいと思います。

■Vision:そのサービスで世界はどう変わるのか?

そのサービスが使われる前と後ではどう世界が変わるのか?このインパクトが大きければ大きいほど、実際に世の中に必要とされるサービスであり、使われ出すとインフラやプラットフォームとなれる可能性があります。

▷Visionとは、実現したい世界観を明確にすること

「あったらいいな」程度の顕在ニーズや、まだユーザーに顕在化していない潜在ニーズを掘り当て「あったらいいな」から「絶対あったほうがいいだろ!」という世界を創る。

そのサービスが使われ出すと世界はどのように良くなるのか。どのサービスもたしかに使われ出せばより良い世の中になるとは思うのですが、Visionがブラッシュアップされているか否かで各サービスの印象の深さ(インパクト)に差があったと思います。

このVisionの打ち出し方や見せ方によっていかにユーザーに共感してもらい、その世界に引き込むことができるか。サービスのUIやUXももちろん大事ですが、根底のVisionに基づいた実現したい世界観が明確が否かで、聴衆(ユーザー )の反応は全然違うでしょう。

▷今大会の事例

個人的にVisionがとてもわかりやすかったのは「新しい昼の文化を創る」というソーシャルランチや「Social Tipping Platform」というGrow!あたりですね。

他のサービスもいわんとするところはわかるものの、聞き終わった後でも思い出せるほどのVisionではなく、何かもやもやするサービスも少なくなかったです。(私が普段耳にする機会の有無が大きく影響してはいますが)

■Skill:Visionをわかりやすく伝えているか?

この点はVisionよりもさらに力量差がハッキリ出たところであり、マーケティングセンス、特にテクニックが問われるかと思います。Visionをわかりやすく伝えるためのプレゼン構成のtipsを考えてみましょう。

▷具体的なテクニック

・スライドの起承転結のさせ方
・スライドのわかりやすさ(文字が大きいとか絵や図があるとか)
・類似する目指すべき世界やメタファーの提示(WS鈴木氏がわかりやすかった)
・キラーコンテンツ(歌っているプレゼンターもいましたね。。。)
・話し方(意外にこの要素が大きく勝敗を分けたと思います。内容ではなく話し方)

Pitchにおいてはいかに精密なスライドがあったとしても、声の大きさや内容のわかりやすさには勝てないと思います。最終的には実質インパクト勝負となるというのが私の持論です。

▷今大会の事例

優勝はGrow!でプレゼンターのカズワタベ氏は、のらりくらりとしながらも話すテンポも良く世界観が伝わりやすかったですね。

一方で、開票時になぜプレゼンで歌を歌って滑った「*うにー氏*」に7票も入ったのかが一瞬理解できませんでしたが、10人ものプレゼンを聞いた後の投票で大事なのは「インパクト」であり、戦略だったのかはさておき功を奏したといえるでしょう。

▷雑感

私自身はあまり人前で話すのは得意ではないのですが、プレゼンをする際には上記のような点に気をつけて今までやってきました。(それこそ就活時代はわざとライトグレーのスーツ着てました)

「プロダクトが良ければそれでいい」と思っている節のサービス提供者もいそうですが、最近はこういうpitchイベントも多くpitchの腕を磨き、より多くの人にサービスを認知してもらうことは大事なことです。

サービス提供者は聴衆に飽きられるほどしつこいくらいにこういうpitchの機会に登場するのは戦略的にアリだと私は思います。何度もpitchして腕を磨いて自分のサービスの世界観を伝えた方がいいと思います。マス広告でいうGREEのように露出頻度が高ければ高い方がROIも良いと思います。

■最後に

些細なプレゼンであっても、ゴールを意識した設計をすること。そんな当たり前なことの大切さを再認識させてくれました。当たり前なことは当たり前すぎて時として忘れがちです。

ちなみに審査員各者から賞が贈られ、umeki賞はWonder Shakeが受賞しましたが受賞の裏には何か隠された秘密があるかもしれません。

一応、おまけで私。

総評としては和気あいあいと楽しめた良いイベントでした。
皆さん、お疲れさまでした!

■参加サービス
i.nterest、ソーシャルランチ、coffee meeting、
Free App Mail、Wonder Shake、Grow!、
memolane、Whitelist、*うにー*、remenbAR



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